最近では、記憶に関する発見が相次いでいます。
研究によると、人間の記憶は簡単に書き換えられるという研究結果もあるそうです。
今回はそんな「記憶」に関する情報をおまとめしました。
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研究により「治療目的で記憶の書き換えはできる」説が濃厚に
日本の研究グループが「記憶の書き換えに成功した」と発表したのを知っていますか?
日本経済新聞にも記事が載り、話題になりました。
これは脳に残る恐怖の記憶を無意識に書き換えて和らげる手法。
嫌な記憶やトラウマは消せないという風に言われてきましたが、脳が恐怖を感じた際にお金を渡すとその症状は治まったという研究結果が出ているのです。
記憶力を鍛えるには「ストーリー」を作るべし
覚える力はどんな人でも劇的にアップする方法があります。それは「ストーリー」を作ること。
物語は異常なほど記憶に残りやすいと言われています。
沢山のものを覚えるのは難しいことのように思いますが、実は覚える力というのは能力的には皆、ほとんど差はないのです。
ストーリーは非現実的なものだと記憶に残りやすい
誰にでもできる記憶術をご紹介。
身近にある覚えやすいものに決まった番号をつけて覚えます。
例えば…
- 1番:トースター
- 2番:フライパン
- 3番:皿
- 4番:しゃもじ
後は毎日やりたいことや一日の予定などをあてはめていくだけ。
例えば一日の予定が、「銀行へ行く 本を買う 酢とリンゴを買う」
- 1番:トースターでお札を焼く ⇒銀行へ行く
- 2番:フライパンで本を揚げる ⇒本を買う
- 3番:皿に酢を注いで飲む ⇒酢を買う
- 4番:しゃもじでリンゴを切る ⇒リンゴを買う
こういう風に非現実的な物語をイメージすることで記憶に残りやすくなるのだそうです。
人の顔と名前を覚えるコツは「妄想」
人の顔と名前、趣味を覚えるコツは「妄想」をすること。
名前からイメージできる場所や物を考え、趣味から得た情報で過激な妄想をします。
この記憶術は第一印象でイメージを固定することが重要です。
この方法も先ほどの「物語を作る」ということに似ていますね。
人間の記憶は思い出すときに捏造されてしまう
最近の研究では、記憶が必ずしも真実ではないということが明らかになってきました。
記憶というのは写真やビデオみたいに固定されているものと考えられがちですが、実はそうではなく、思い出す時に作り直されるという側面があるのです。
アメリカでも記憶の植え替え実験はいろいろ行われています。
例えば、アメリカの認知心理学者が行った「ショッピングモール実験」。
成人の被験者に対し、親が「5歳の時、ショッピングセンターで迷子になったことを覚えているかい?」と聞きます。
そんな事実はないため、被験者はもちろん「覚えていない」と答えます。
しかし、「ポロシャツを着た親切な老人がお前を母さんのところに連れてきたじゃないか」、「暑い日で、お前が泣き止んでからアイスクリームを一緒に食べた」などと、ディテールを積み重ねられると…
被験者は「ああ、そう言われてみれば、そんなこともあった」と言い出し、無いはずの記憶を思い出したのです。
さらに、被験者は親の言葉に同調しただけでなく、「あのおじいさんが着ていたのは、ポロシャツじゃなくて黄色のTシャツだったよ」などと相手の間違いを修正したり、
「お母さんが何度も頭を下げて礼を言っていた」などと出来事の細部を創作したりしたのです。
この実験により、例えば冤罪事件の目撃証言は、質問の受け方によって間違った記憶の可能性があることが明らかになりました。
質問の仕方で記憶が誘導されることが日常的に起きて、意外に簡単に記憶が塗り替えられてしまうことがあるのです。
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