ついついおかずを作りすぎて、食べられない分をタッパーに入れて冷凍保存したのはいいものの、食べるタイミングを見失っていつまでも冷凍庫に眠り続けている…ということはないでしょうか。
「冷凍しているから、解凍して火を通せば大丈夫!」と考えるのはNG!
実は冷凍した料理であっても食あたりや腹痛の原因になる大腸菌などの細菌が発生していることがあり、油断して食べると健康に影響が出てしまうことがあります。
今回は冷凍した料理の安全な食べ方についておまとめします!
Contents
冷凍保存しても「冷凍焼け」による味の低下は避けられない
一般家庭で使われている冷凍庫は、マイナス18度でゆっくりと冷却していくので、マイナス30~40度で冷凍す
また、冷凍している状態であっても時間の経過により酸化が発生することで鮮度が落ちたり、乾燥してパサつくことで美味しさが損なわれてしまいます。
いわゆる「冷凍焼け」と呼ばれる現象で、冷凍状態でも食品に含まれる水分が抜けて、脂肪分が酸化すること味の鮮度は落ちてしまいます。
冷凍焼けを防ぐためにタッパーで密封したり、冷凍用の保存袋で保存しても乾燥や酸化は避けられず日にちが経つにつれて美味しさが損なわれることは避けられません。
更に家庭で使う冷凍庫は、頻繁に開け閉めを繰り返すのでその度保存していた料理がちょっとだけ解凍してしまい、その後に冷凍すると解凍と冷凍を繰り返すために、味が落ちやすくなります。
よく冷凍した食品に霜がびっしりついているのは、開け閉めを繰り返していることで「冷凍→解凍→冷凍」を繰り返して、食品の水分あが凍結してしまっているのが原因です。
霜が出ている食品はそれだけ長期間冷凍保存されている証拠としても使えるので、なるべく霜がつかないうちに食べてしまうという方法もあります。
冷凍した料理の賞味期限の目安は1~3ヶ月程度
冷凍焼けが起きてしまっても味が落ちるだけで料理が食べられなくなるわけではありません。
一般的に、冷凍した料理の賞味期限は1~3ヶ月程度だと言われていますが、なるべく美味しい状態で食べるために期限内に食べきってしまうのが重要です。
ただし、脂肪分が多い肉料理や揚げ物などは酸化が進みやすく、賞味期限内が来るまでに食べきってしまうのがおすすめです。
美味しさを求めるのであれば、1~2週間以内に食べ切るようにしましょう。
また、味が落ちてしまった場合も、もう一回加熱して味を加えたり、圧力鍋を使って蒸すことである程度味が戻ることもあります。
冷凍保存前についた菌は冷凍しても無くならない
冷凍保存する料理は、冷凍する前の保存状態にも気をつけなければいけません。
例えば、冷凍保存前に常温で保存していたり、肉や魚などの生ものと触れてしまっている状態だと、料理に食中毒の原因となる細菌が付着してしまい、細菌ごと冷凍保存してしまうことになります。
菌は冷凍保存をしても死滅することはなく、冷凍時は増殖が抑えられるだけに留まるという性質を持っています。
そのため、冷凍保存した料理が解凍されると菌が増殖を開始してしまい、食中毒の原因になってしまいます。
なお、冷凍保存しても菌は死滅しませんが、サナダムシなどの寄生虫は殺すことができます。
寄生虫と菌はどちらも食品の衛生においてよく登場するので、こんがらがって「菌も寄生虫もどっちも冷凍したら死ぬだろう」と考えてしまっている人も少なくありません。
また、食中毒の原因となる菌は熱に弱いと言われていますが、中には100度で加熱して死なない菌(セレウス菌)も存在しており、加熱して食べれば大丈夫というわけでもありません。
冷凍したカレーや煮物でも、冷凍保存時に既に菌が繁殖していた場合、食べる時に再加熱しても食中毒が発生してしまうことがあります。
タッパーや保存パックの使い回しで菌が移ることも
また、冷凍保存のときに使ったタッパーや保存用のパックに食中毒の原因となる菌が付着してしまい、使いまわすことで菌が料理に付着することもあります。
保存パックを何度も使うのではなく、一回使ったらしっかり処分して新しいものを使うようにする。
タッパーなら一度使ったあとはしっかりと洗って完全に水分を拭き取ってから使うようにするのが望ましいとされています。
まとめ
食中毒菌には熱にも冷凍にも強いものがいるため、冷凍&再加熱食品であっても油断はできません。
食中毒の件数は梅雨の時期からや秋の始めにかけて増加しますが、冬や春でも食中毒がゼロというわけではありません。
寒いからと言って、カレーを常温で放置したままにして、食べきれなかったら冷凍で保存すればOKという食べ方だと、冬でも食中毒になる可能性があります。
また、食中毒はトイレにいった時や、鼻をかんだ時に菌が付着し、そのまま食品を触ることでも発症することがあります。
日頃から清潔にする、トイレに言ったら手を洗うといった基本的な衛生管理をしっかりするようにしましょう。
この記事へのコメントはありません。