世界の頭脳ともいわれている「ハーバード大学」。
そんなハーバード大学が絶賛する日本のビジネスについておまとめしました。
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ハーバード大学とは
世界大学ランキングでは、ハーバードは7年連続「1位」となっています。
2018年4月時点ではオバマ前大統領をはじめ8人の大統領や、政財界のトップに立つ人材を輩出しています。
そんなハーバードの中でも財界のトップを目指し、MBAを取得するためにエリートたちが集まるのは「ハーバード大学経営大学院」です。
そこでは今、歴史のある日本の企業・ビジネスが注目されているのです。
ハーバード大学が絶賛するビジネス
飛鳥時代から創業 金剛組
ハーバードでは今、大阪天王寺にある「金剛組」が注目されています。
金剛組は、飛鳥時代の578年に創業した建築会社。
聖徳太子の命を受け、「四天王寺」を建設して以来1400年もの間神社のメンテナンスなどを行ってきた世界最古の会社です。
企業の移り変わりが激しいアメリカでは、上場企業の平均寿命は約15年。
それに対し、1400年は驚愕の数字なのです。
世界中のほとんどの企業は、小規模な家族経営からスタートし、息子や孫へと代替わりしていきますが、後継ぎ問題などにより潰れてしまう会社は多いのが現状です。
それに対し金剛組は、息子や孫、女性など関係なく後継者は実力で選んでいるのです。
「最もふさわしい人物に跡を継がせること」これこそが企業が長生きする秘密だとハーバードでは研究されています。
六本木ヒルズ 森ビル
オフィスやマンションなどさまざまなテナントが入った日本を代表する商業複合施設「六本木ヒルズ」。
通常のショッピングモールでは、テナントに場所を貸し出すだけで内装や商品は全てお店に任せています。
それに対し、六本木ヒルズを運営する「森ビル」はさまざまなリクエストを出し、ビルの中はもちろん周囲の街の部分も統一感を出しているのです。
そして六本木ヒルズには最上階に「美術館」があるという他のショッピングモールにはない特徴があります。
本来、最も利益が出る最上階にあえて儲からない美術館を設置することで、六本木ヒルズがただのショッピングモールではないことの象徴になっています。
利益などにこだわらずに「美」にこだわるこの考え方は、合理主義のアメリカ人からすればとても斬新な考え方なのです。
築地市場
ハーバードでは「築地市場こそ日本人の素晴らしさを象徴している場所」だと教えています。
その理由は、築地で働く人たちは取り扱う魚や青果に対して専門家レベルの深い知識を持っている事、そして協力すべきところは協力しあっているという事です。
もし客が望むものがなかった場合でも、進んでライバル店の商品を紹介するようにしているそうです。
多民族国家のアメリカからみると、築地市場は素晴らしく調和のとれた市場なのです。
ちなみに、ハーバードでは30年近くも「築地市場」を研究し続けている名物教授がいるそうですよ。
新幹線の清掃業務 JR東日本テクノハート TESSEI
新幹線の清掃会社である「JR東日本テクノハート TESSEI」はハーバード大学経営大学院の必修科目にも取り上げられています。
必修科目に取り入れることでハーバードでは「お金だけでは人の心は動かせない」という経営の本質を教えているのです。
今では作業のスピードや技術の高さも注目されるTESSEIですが、実は13年前まではスタッフの離職率の高い会社でした。
そこで当時の取締役だった「矢部輝夫」さんは何とかしなくてはいけないと思い、スタッフの人たちに
「あなたたちはただの掃除のおばちゃんなどではなく、新幹線のメンテナンスを清掃という面から支える技術者なのです」とスタッフの重要性を辛抱強く数年にわたり訴え続けました。
さらにスタッフの制服をスタイリッシュなユニフォームに変更。
すると、いつしか現場スタッフの方から新たなアイディアが生まれる自律的な組織へと生まれ変わっていったのです。
今ではTESSEIのような「現場発信型のリーダーシップ」は多くのサービス企業でも取り入れられています。
ホンダのスーパーカブのイメージ作戦
トヨタと同じようにハーバードで高く評価されている「ホンダ」ですが、1959年に「スーパーカブ」をアメリカにも進出させました。
結果的にスーパーカブは爆発的に売れましたが、その時ホンダがとった戦略とは…
バイクをカジュアルなイメージで販売したということでした。
当時アメリカではバイクは力の強い男性の乗り物だというイメージが強くありました。
そこで女性がバイクに乗っているポスターやCMなどを打ち、「スーパーカブ」をスポーツ用品店で販売したのです。
スポーツ用品店で販売したことによって、バイクに縁がなかった人や女性にも人気となり爆発的に売れ、ホンダの名はアメリカでも知られるようになりました。
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