旅・観光

一人旅やぶらり旅にピッタリ!ヘンな建物大集合!関西「珍」名所7選

京都や大阪と言った古くから歴史のある街は、有名な寺院や風情の残る町並みだけが見所ではありません。

長い歴史があるということは、中には観光客向けのガイドブックに載らないような「どうしてこんな変な建物ができたんやろか?」と思うへんてこな建物や建造物も存在しています。

それらは無料で見れるものもあり、地元の人でも知らない名所、もとい「迷」所として知る人ぞ知る名所となっているものもあります。

今回は、そんな珍百景とも言える関西の珍名所を厳選して紹介いたします。

 

 

Contents

JR大阪駅

多くの人が利用する大阪駅の地下や通路には、たった数段の短い階段がいくつもあることに疑問や違和感を抱いたことはないでしょうか?

大阪駅の地下は一部では「魔窟」「迷宮」「梅田ダンジョン」とも言われているほど複雑に入り組んでおり、歩き回るたびに短い階段、なんであるのか分からない中途半端な階段が多数存在しています。

かつて大阪駅では複数箇所に地盤沈下が発生し、沈下した場所を安全に通れるために階段を増設したという歴史があります。

もともと大阪駅のあった場所は埋立地であり地盤沈下が発生しやすく、おまけに建物全体が沈むのではなく凸凹状に沈んだために、中途半端な階段で上がったり下がったりを繰り返すような土地になってしまったというエピソードも。

なお、現在の大阪駅は地盤沈下は収束し安全に使えるようになっているのでご安心を。大阪駅に来た際は、中途半端な階段に思いを馳せてみるのもいいかもしれません。

 

千本松大橋(大阪大正区、西成区)

千本松大橋は大阪の大正区と西成区に流れる木津川にかかる大きな橋です。上から見るとメガネのような形に見えるので通称「めがね橋」とも呼ばれています。

千本松大橋は橋の地上部分がらせん階段のように渦巻き状に重なっているという、橋の中でも異様なデザイン。

こうなった背景はというと、橋が建設された1970年代は木津川を船が大型行き来していたため、橋が通れるような高さを確保する必要がありました。

しかし、大型船が通れる高さの橋を作るためには、少なくとも橋の両端100メートルの土地を買収しなければならず、当然そんな予算がなかったので考案されたのがこのらせん階段状にするという設計案。

しかし、らせん階段状にしたことでかえって橋を渡るのに時間がかかるようになり、今まで川を渡るのに使われていた渡し船を使ったほうが早いというオチになりました。

らせん部分と橋の直線部分だけで1kmもあるので、通勤や通学でも未だに渡し舟を使っている人もいるほどです。

 

TKPガーデンシティ大阪梅田

大阪駅の西にあるTKPガーデンシティ大阪梅田は、ビルの真ん中を高速道路が貫通しているハチャメチャな構造をした建物として有名です。

このようなビルが出来た背景には、道路公団がこの土地に阪神高速を建てようとしていた事を、ビルの所有者が知らなかったこと。

そしてビル所有者が道路公団の買収に応じずそのままビルの増築を敢行してしまったために、ビルの中を高速道路が突き抜けるという珍建造物になってしまったといストーリーがあります。

両者の意地とプライドは5年もぶつかりあった結果出来たのが、このビルというわけです。

なお、ビルの中には「5~7F 阪神高速道路」と書かれており、高速道路がテナントとしてビルに入居としているというオチになっています。

 

地蔵横丁の北向き地蔵(大阪北区)

阪急梅田駅の飲食店街の中にはお地蔵さんが祀られているスペースがあります。

実は飲食店街があるこの場所はかつて大規模な墓地があり、梅田の開発と共に墓地が消えてしまったという歴史があります。

そんな中、ある日この土地で畑仕事をしていたじものとの人が土の中からお地蔵さんを発掘。これを受けて梅田駅の地主がお堂を造設し、飲食店内部にかつて墓地があった北に向けて祀っているというエピソードがあります。

ちなみに北向き地蔵にはお百度石があり、お願い事を叶えるためにお百度参りをすることもできるようになっています。

 

萱島駅(大阪寝屋川)

京阪萱島駅は、駅のホーム内に大きなクスノキの木が建物を貫通するように存在しています。

ホームを建設する際にクスノキを伐採してしまう計画が持ち上がるものの、樹齢700年もあり御神木として地元から祀られていることを受け、クスノキを保存したままホームを建設。

なお、駅のすぐ下には萱島神社があり、神社と京阪電車のツーショットをおさめることもできます。

 

 

錦天満宮(京都中京区)

錦天満宮と聞いてもピンと来ない人も多いかと思いますが、錦天満宮とは京都の新京極にあるビルにめり込んでいる鳥居の事です。

かつてこの鳥居の両側で新しくビルを建てる計画が持ち上がった時に、そのまま建てると鳥居の上部分(笠木)がビルにめり込んでしまうことから、鳥居を削ってしまうという案が出ました。

しかし、そこは京都、鳥居を削ることは罰当たりだとして鳥居を残したまま、ビルに穴をあけて鳥居がそのままの形で残るように建てたというストーリーがあります。

なお、ビル内部のお店から鳥居のめり込んでいる部分を見ることができるので、訪れた際は立ち寄ってみてもいいかもしれませんね。

 

武庫川駅(兵庫県)

兵庫県にある阪神電鉄武庫川駅のホームは、ホームが川のちょうど真上にある一風変わった駅です。

武庫川駅は西宮と尼崎の間を流れる武庫川にある駅で、武庫川駅が出来た1905年当時は駅は尼崎よりに設置。線路の老朽化による新しい線路を作る際に、更に尼崎側に作る案が出るものの、不便になるとのことで西宮市民がクレームが爆発。

折衷案として西宮と尼崎のちょうど真ん中にある武庫川の真上にホームを建設。川の駅に建てたことで土地買収の費用も抑えることが出来たという裏エピソードもあります。

駅のようにインフラとして使う人が多い建物は、それだけ近隣住民の声を受けやすく川を挟む、県境などの対立が置きやすいことが予想される場合は、このようなヘンテコな建物で解決してしまうことがあるんですね。

 

 

 

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